最大100万円 上越市が若者の奨学金返還を支援 希望者登録受け付け中

新潟県上越市は大学などを卒業した若者の市内定住を促すため、30歳以下を対象にした奨学金返還支援制度を創設した。支援額は最大100万円で、来年度からの支給開始に向け、希望者の登録を受け付けている。

年間の支援額は、交付申請年度の前年度に返還した奨学金の3分の2で上限は20万円。期間は、29歳以下までの間に同市に住民登録し居住しながら奨学金を返還した月が対象で、最長60か月(5年間)。最大5年間で100万円の助成が受けられる。

「上越市若者奨学金返還支援助成金」のちらし

対象者は同市に通算3年以上居住しているか居住していたことがあり、大学、大学院、短期大学、専門学校(4〜5学年時の奨学金に限る)、専修学校(専門課程)の在学中に奨学金の貸与を受け、卒業後に奨学金を返還している人。支援を受ける年度の3月31日時点の年齢が30歳以下で、同市に住民登録があり実際に居住し、定住の意思があることが条件となる。定住していれば、就業の有無にかかわらず支援対象となる。公務員(会計年度任用職員も含む)は対象外。

対象となる奨学金の種類は、国、地方公共団体、大学、日本学生支援機構、その他の団体が貸与する奨学金で、有利子か無利子かは問わない。

登録は申請書のほか、卒業証明書、奨学金の借入額が確認できる書類、同市に通算3年以上居住しているか居住していたことを証明する書類を、市に郵送または持参する。締め切りは9月29日。申請書は市のホームページからダウンロードできる。

交付までの流れや返還支援のイメージ(市作成のちらしより)

登録後、2024年度以降毎年度、支援の交付申請を終了年度まで行う。本年度は登録のみを受け付けるが、2024年度以降は登録手続きと交付申請を同じ年度に行うことができる。

市総合政策課は「対象となる方はこの機会にぜひ登録をお願いしたい」と呼び掛けている。詳細は市のホームページに掲載されている。問い合わせは市総合政策課 担当直通電話 025-520-5626

県支援制度とも併用可能

奨学金の返還支援は新潟県がUターン促進として、県外で1年以上就業後、県内企業に就職するなどの就業を条件に、就業した年度の翌年度から最長6年間、最大120万円を支援する制度がある。2016年度からスタートし、継続中も含めこれまでに303人が支援を受けた。県によると、同じ奨学金で同市の返還支援を受けた場合は、支援額を除いた返還額について県の支援も受けられるという。