新型コロナウイルスの影響で直江津祇園祭が2年連続中止となる中、本来同祭を締めくくる「お饌米奉納」が行われる最終日に合わせて2021年7月29日、直江津地区連合青年会(笠原勇気会長)が新潟県上越市西本町4の八坂神社に参拝した。直江津地区19町内のうち有志の総代らがお祓いを受けに訪れ、感染症の収束や来年の開催を願った。
祭事は、各町内の若衆が五穀豊穣や無病息災を願い、神社に米俵を納めた後に執り行われていた。昨年に続いて例大祭を除き、全ての行事が中止となる中、地域の悲しむ声や、来年こそ開催できればという思いに応えたいと、同会が参拝を申し出た。
お饌米奉納が始まる午後7時に合わせ、笠原会長(44)ら役員5人が拝殿前で参拝。続いて密を避けるため時間を分けて訪れた総代らが、各町内ごとに境内に入り、岩片稔彦宮司が祝詞を奏上した。
善光寺浜の渡辺伸昌総代(44)は「今年もお饌米奉納ができないのは残念だけれど、お祓いだけでも受けられて身の引き締まる思い」と語った。
笠原会長は「地域の心のよりどころである祇園祭の雰囲気を少しでも感じてもらおうと、今年は各町内から協力してもらい、おはやしの練習などできることを見つけて取り組んできた。思いが伝わって来年こそ開催できれば」と願った。