着工後の説明も 地域協議会への意見聴取で条例違反 上越市長が陳謝

新潟県上越市の村山秀幸市長は2019年12月10日、公共施設の設置・変更などについて事前に地域協議会に説明せず、条例に違反していたとして市議会本会議で陳謝した。

橋本洋一議員の一般質問に答えた。

地域協議会への説明などについて質問する橋本議員(手前)
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市の地域自治区の設置に関する条例は、区域内の重要な公の施設の設置や廃止、管理のあり方について、決定または変更しようとする場合、「あらかじめ、地域協議会の意見を聴かなければならない」と定めている。

市は、今年9月15日号の同市の広報紙に「旧師団長官舎」をレストランとして活用するための事業者募集の記事を掲載した。その2日後の9月17日に地域協議会に諮問したが、広報紙には翌18日から業者の募集を開始すると書かれており、地域協議会の意見を反映する余地は事実上なかった。

村山市長は「基本的なルールを逸脱していた」と述べ陳謝した上で、さらに同様の事案が2016年にもあったことを明らかにした。

旧市立北本町保育園を土橋に移転する際には、2016年10月に新園舎に着工した後、地域協議会に説明したという。

村山市長は「同じような事案が発生した事実を厳粛に受け止める。まったく申し訳ない。今後、しっかりと取り組みたい」と重ねて陳謝した。