シェアキッチンなどの複合施設4月3日オープン 空き町家の再生拠点に

町家をリノベーションした複合施設「兎に角(とにかく)」が、新潟県上越市仲町4の雁木通りに2020年4月3日にオープンする。2階には3社のシェアオフィス、1階にはシェアキッチンと、昨年12月に先行オープンした「DIGMOG COFFEE(ディグモグコーヒー)」が入る。4月3、4の両日午後1時30分からは内覧会が実施される。事前申し込み不要。

1階ディグモグコーヒーの奥にあるシェアルームとシェアキッチン
20200327兎に角4月オープン1

施設を運営し、リノベーションを手掛けたのは、市内の建築会社「Nito Design & Rebuild(ニトデザイン&リビルド)」。同社の打田亮介代表(34)は、昨年まで同市東本町1で、町家を改修したカフェを経営していた。増加する空き町家を“とにかく”何とかしたいと、施設名に思いを反映し、昨年の春に企画を立ち上げた。建物は築約150年、延べ床面積は180平方mと、高田の町家の中では大型のため、“シェアする町家”をコンセプトに設計したという。

施設を運営する打田亮介代表
20200327兎に角4月オープン3

1階のディグモグコーヒーの奥には、8畳のシェアルームと、そこからカウンターでつながる8畳のシェアキッチン「兎に角キッチン」を配置。キッチンは飲食店営業許可を取得しているため、1日限定の飲食店やイベントなどを行うことができる。

2口ガスコンロや2槽シンク、電気オーブンなどを完備する「兎に角キッチン」
20200327兎に角4月オープン2

2階は同社を含む3社のシェアオフィスで、既に契約者は決まっているという。同社の事務所となる一室は、上越市名立区の不動生産森林組合の雪国ブナ、スノービーチで床板を製作している。

床板にスノービーチを使用したシェアオフィスの一室
20200327兎に角4月オープン4

打田代表は、「(施設を)色々な人に見てもらうことで、町家を使ってみたい人が出てきて、空き家が取り壊されるのを防ぎたい」と思いを語り、「ここが拠点となって、町の人と外から来た人の交流が生まれたら」と期待を込めた。

1階入り口のディグモグコーヒーは昨年先行オープン
20200327兎に角4月オープン7スクエア

兎に角キッチンの利用料金は、飲食店営業などの場合、午前9時〜午後4時は平日3時間2000円。土日祝日3時間3000円。午後5時〜同10時は、月〜木曜3時間3000円。金土日曜3時間4000円。営業利用でない場合は30%引きとなる。予約は専用サイトで受け付ける予定。

問い合わせは025-520-9105

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