妙高山の雪形「跳ね馬」の横に「牛形」現れる

新潟県妙高市の新井・矢代地区に古くから伝承される雪形「牛形(うしがた)」が、妙高山(2454m)の外輪山、神奈山に現れた。写真は2017年4月24日、妙高市西野谷付近から撮影した。雪解けに連れて牛の体型が太り、前後の脚もはっきり見えてくるという。

妙高山に現れる雪形。左が跳ね馬、右が牛形
20170424牛形color

出現場所
20170424牛形mono

上越市や妙高市新井地区からは、妙高山と神奈山は重なって見えるため、地元では区別せずに「妙高山」と呼んでいる。代表的な雪形「跳ね馬」は妙高の中腹に大きく現れるが、「牛形」はその右横の沢沿いに出現する。跳ね馬に比べて小さく、あまり目立たないが、2本の長い角や前後の脚、尾があり、力強い体型をしている。

妙高市矢代地区に住む男性(51)は「40年ほど前、祖父から牛形の話を聞いた。矢代地区では、牛馬を使っていた時代から農事暦として伝承されていたはず。妙高には、馬だけでなく牛の雪形まで現れるという牧歌的な組み合わせがいい。残念ながら、今年は前脚がはっきり現れていないようだ」と話す。