上越妙高駅西口光のテラスに2020年8月10日、誰でも自由に弾ける「ステーションピアノ」がお目見えした。52の駅周辺事業者でつくる「上越妙高駅周辺事業協同組合」(飛田尚文理事長)が新型コロナウイルスの影響で利用客が減少している上越妙高駅を盛り上げようと設置。初日には弾き初めのセレモニーも開かれ、地元の小学生らが演奏を披露した。
セレモニーであいさつに立った飛田理事長によると、同組合は駅周辺の発展のため、構内の自由通路やトイレの清掃、駐車場の管理、除雪作業などを行っている。新型コロナの影響で2月以降は駅の利用客が減少し、撤退する事業所も出てきたことから、上越市と協議しピアノの設置を企画したという。飛田理事長は「(今回は)あくまで第1弾。第2、3弾と色々な企画をして、にぎわいをつくっていきたい」と話した。
関係団体によるテープカット後、市立大和小と同和田小の児童や、ピアノ講師の女性2人による演奏が行われ、集まった観客から拍手が送られた。この日のために夏休み中も練習したという和田小5年生の4人は、「花は咲く」を連弾で披露。演奏を終えた女子児童(10)は「最初に弾けてうれしかった。ピアノで駅がにぎやかになってほしい」と話していた。
ピアノは組合員の所有物。設置期間は当面の間で、少なくとも今年いっぱいは設置する予定。感染対策として、ピアノのそばには消毒液と紙が置かれており、利用者には演奏前の手指消毒と演奏後の鍵盤の消毒を呼び掛けているほか、組合員が毎日消毒作業を行うという。