新潟県はAR(拡張現実)機能でカメラをかざして現在地周辺の避難所の方向を確認したり、津波や洪水などのハザードマップを閲覧したりできる防災用スマートフォンアプリ「新潟県防災ナビ」の運用を、2019年7月5日から始めた。平時には各種ハザードマップを航空写真などに重ねて閲覧し地域の災害リスクをチェックでき、災害時には迅速に避難所に誘導する防災総合アプリだ。
昨年の西日本豪雨災害を受け県が設置した「防災・減災対策の新たなステージに向けた検討会議」から提言された、多様な手段を用いた情報伝達の一つとして導入した。
アプリの主な機能は、▽県内全域の各種ハザードマップ表示▽避難情報のプッシュ通知▽地震情報や警報等の防災気象情報のプッシュ通知▽現在地周辺の避難所検索▽自分や家族の安否登録と家族や知人の安否確認機能など。
洪水や津波、土砂災害などのハザードマップは、各市町村がそれぞれホームページなどに掲載しているが、すべてアプリで見ることができる。Googleマップや国土地理院地図に重ねることで、地形によって変わる地域の災害の危険性を実感しやすい。
避難勧告などの避難情報のプッシュ通知に加え、現在地の標高や周辺の避難所の場所を地図に表示。AR(拡張現実)機能でカメラをかざすと避難所の方向や最短距離が表示され、速やかな避難に結びつける。
避難後にも役立つ機能も搭載。個人が自分や家族、知人の安否を登録したり検索したりすることで安否確認ができるウェブサービス「Googleパーソンファインダー」や災害用伝言ダイヤル(NTT)にすぐにアクセスできる。
県では「地域の災害リスクや避難所の方向のほか、地震や気象情報、避難情報も通知される。ぜひ、ダウンロードしてほしい」としている。
アプリは無料。Android、iOSいずれにも対応し、スマートフォンなどでGoogle PlayやApp Storeからダウンロードできる。
新潟県ホームページの「新潟県防災ナビ」紹介ページ http://www.pref.niigata.lg.jp/kikitaisaku/1356922415302.html