新潟県上越市の高田地区を中心とした一斉雪下ろしが2021年1月23日、始まった。今月中旬までの大雪を受けて9年ぶりに実施され、ここ数日の雨などで重くなった雪を住民らが総出で屋根から下ろしていた=写真=。
一斉雪下ろしは高田地区など35町内約3000世帯を対象に実施され、総延長は22km。24日までの2日間で雁木や母屋の雪を通行止めにした道路に下ろし、25日からおおむね5日間かけて排雪作業が行われる。
初日は、朝から住民や業者らがヘルメットをかぶって屋根や雁木に登り、スノーダンプやスコップで雪を下ろしていた。雪はここ数日の雨などで降雪時に比べてかさは減ったが重く、屋根から道路へ落ちるたびに「ドスン」という音が響いていた。
南本町3の雁木通りは、道の大半が雪で埋まった。町内の関係者によると、高齢化などが進み、前回9年前に比べて自力で雪下ろしをできる人が少なくなり、業者に委託する家が多いという。
東本町3では民家をはじめ、信用金庫や醤油味噌工場などで一斉に雪下ろしが始まった。雪下ろしを業者に依頼した70代女性は「ようやく始まった。雪を下ろしてもらって少しは安心した」。作業にあたった業者は「雪がしまっていてとにかく重い。今日明日で20軒回って作業する予定」と話し、汗を流していた。
24日も対象区域は通行止めとなり、25日以降は排雪作業が終わった路線から順次通行止めが解除される。交通規制や排雪の進ちょく状況は市ホームページに随時掲載される。