上越地域医療センター病院(上越市南高田町)の改築候補地の検討が大詰めを迎える中、地元高田地区の15町内会が2018年2月17日、同市南本町3のいずみ幼稚園を会場に報告集会を開いた。集会には200人を超える住民らが集まり、現在地での建て替えを求める緊急決議を採択して、市の担当者に手渡した。
建て替えについては、有識者らでつくる市の同病院基本構想策定委員会が昨年7月から検討を続けている。前回2月2日の第4回会合では、現在地の80億円前後に対し、上中田、大和6とも100億円を超えるという建設コストの試算が示され、3候補地の中で費用面では現在地の優位性が際立った一方、医療センター病院の正副院長からは交通アクセスなどを理由に上中田への移転を求める意見が表明されるなど、場所の選定は紛糾している。
次回2月28日の第5回会合をにらんで、南高田や南本町、東城町、南城町など15町内会が集会を開催した。集会では、主催団体の顧問を務める本城文夫元市議が「地域との絆」などこれまでの経緯を説明しながら「検討委だけで決めてもらっては困る。わたしたち地域住民の声を聞いてほしい」などと訴えた。
その後、市地域医療推進室の小林元室長が検討委での議論の内容を紹介し、参加者の質問に答えた。集会の最後には「公立病院である以上健全経営は当然」などとして、現在地での建て替えを求める緊急決議を満場一致で採択。主催した15町内を代表して中村勇・南高田町内会長が、小林室長に決議文を手渡した。
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