西ヶ窪浜で魚釣りのボート浸水 長野の男性2人が自力で避難

上越海上保安署によると、2021年6月30日午前7時10分頃、新潟県上越市西ヶ窪浜の沖合300mで釣りをしようとしていた長野市在住の男性2人から「火力発電所沖で手こぎゴムボートに乗っているが、半分くらい浸水している」との118番通報があった。同7時50分頃、同署が出動する前に2人は自力で付近の海岸にたどり着き、けがはない。

浸水したゴムボート(上越海上保安署提供)
手漕ぎゴムボート

同署によると、同日午前6時頃、72歳と73歳の無職男性2人は、魚釣りのため手こぎゴムボートに乗って西ヶ窪浜の砂浜から出航した。ポイントに到着し、釣りを開始しようとした同7時10分頃、ゴムボートの船首付近から空気が漏れ出し、しぼんだ部分から海水が船内に流入。危険を感じて救助を要請した。2人は救助を待つ間、バケツなどで排水をしながら海岸に向かい、自力で岸にたどり着いた。

当時は北西の風3m、波の高さは0.3mだった。ゴムボートは長さ約2.7m、幅約1.3m。

同署によると、ゴムボートの経年劣化が事故の原因とみられる。また、今年の船舶海難は6月30日現在で19件目で、昨年の6件と比べると3倍以上となっている。同署は「海上での事故は気象や海象だけが原因ではない。出航前にきちんと(船の)点検、整備を行ってほしい」と注意を呼び掛けている。

現場の位置