上越初の重症児放課後デイサービス 共生社会目指すNPOギフテッドが開設

常時呼吸器の装着が必要など重度の障害がある子供を対象とした放課後デイサービス「Sora(ソラ)」が来月、新潟県上越市寺町2の福祉交流プラザ内に開設されるのを前に2021年4月24日、開所式が開かれた。市内では初の施設で、施設関係者によると県内でも単独の開設はめずらしいという。

重度の障害がある子供を対象とした放課後デイサービス「Sora(ソラ)」
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上越市によると市内には18歳以下の重度心身障害児が35人おり、このうち6人が呼吸器を装着している。学校に通っていても、放課後や夏休みなどに自宅以外で過ごす場所がないことなどが課題だった。共生社会の実現を目指し昨年設立した上越市の特定NPO法人ギフテッド(寺尾明美理事長)が、開設にこぎつけた。

定員は15人で、対象年齢は0〜18歳。未就学児の日中活動支援も行う。福祉交流プラザの1室(約100平方m)で看護師や保育士、理学療法士などの専門家ら8人のスタッフが対応する。保護者の負担の大きかった送迎もスタッフが行う。

呼吸器を装着し車椅子で生活している県立上越特別支援学校中学部3年の花崎碧士君(15)は開所式に出席し「呼吸器をつけて利用できるところがこれまでなかったので、今回ソラができてとてもうれしい」と話した。寺尾理事長は「困っている子供がいて上越市になかったので作った。『学校でも病院でもなく家庭』をコンセプトに、家庭の雰囲気を重視して楽しく過ごせる施設にしていきたい」と話した。

開所式には利用者や福祉関係者らが出席。歌手によるライブも行われた=写真=

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▼特定NPO法人ギフテッド
https://www.npo-gifted.com/