サザエやアワビなどの密漁で今夏13人を検挙 レジャー感覚で漁業法違反

上越海上保安署は2016年9月12日、夏季(7、8月)に実施した密漁者集中取り締まりの結果を発表した。2か月間でサザエやアワビなどを密漁したとして13人を検挙した。このうち9人が県外からの来訪者だった。

夏季は、レジャー感覚での密漁が多く、同署では漁協からの要請を受けて7、8月に集中取り締まりを実施した。2か月の間に漁業法違反の疑いで検挙された13人のうち、長野県在住者が7人、埼玉県在住者2人、管内在住者4人。密漁したのはサザエ、アワビ、岩ガキで、合計692個53.6kgにのぼった。売却して利益を得ようとか、反社会的勢力の資金源といった動機の密漁ではなく、ほとんどがレジャー感覚の密漁だったという。

検挙された一人が密漁したサザエ(写真・上越海上保安署提供)
IMGP0982_R

漁業法は、採捕場所の漁業権を持たない人がサザエやアワビなどを採捕する行為を禁じており、漁業権侵害として20万円以下の罰金刑を定めている。同署によると、これまでに実際に検挙された例では、平均で10万円前後の罰金刑が科せられているという。

密漁禁止の看板(写真・上越海上保安署提供)
IMGP1271_R1

同署管内の昨年の密漁の検挙者数は22人で、ここ数年減少傾向だが、検挙者に占める県外からの来訪者の割合が高まる傾向にあるという。 

同署では「軽い気持ちで、見つかっても注意されるだけだと思っている人も多いが、密漁は粛々と取り締まる」としている。