釣りボート事故相次ぐ 上越市の直江津港で転覆など

上越海上保安署によると2023年5月3日、新潟県上越市の直江津港周辺で釣りボートの転覆が2件発生した。いずれもけが人はいない。同署では、この時期はボートで釣りをする人が多いとし、「海に出る前には十分気象を把握して。昨年は船同士の衝突事故も多かったので、釣り中も周りを見張ってほしい」と注意を呼び掛けている。

午前8時頃、直江津港第3東防波堤灯台から北東約2800mの海上でプレジャーボートが波を受けて転覆し、乗っていた三条市の自営業男性(67)ら男女3人が海に投げ出された。このうち1人が自力でボートをひっくり返して元に戻したが、エンジンがかからなかったため118番通報をして救助を要請。救助を待つ間に付近を通りかかった妙高市の男性が乗るボートにえい航され、救助された。

転覆したプレジャーボート(上越海上保安署提供)

このプレジャーボートのえい航中に、伴走警戒をしていた同署の巡視艇たつぎり搭載艇が午前9時47分頃、直江津港内の海上で転覆しているミニボートを発見。乗っていた長野県佐久市の自営業男性(54)は転覆したボートにしがみついている状態だったため、すぐに救助し、えい航した。ミニボートは付近を通ったほかのボートの波を受けて転覆したという。

転覆したミニボート(上越海上保安署提供)

2件とも乗船者は全員救命胴衣を着用していた。当時の天候は晴れで、風浪0.3m、西の風6.4m、気温20度、海水温15度だった。

また、この日は午前11時頃にも直江津港沖で釣りをしていた長野県茅野市の男性3人が乗るプレジャーボートが航行不能になり、救助を要請する事案が発生した。