北陸新幹線上越妙高駅東口近くの新潟県上越市大和2に2023年3月23日、障害者を雇用予定の宅配弁当作業所とレンタルスペースを備えた複合ビル「NEST(ネスト)」がオープンした。木造2階建て、延べ床面積は約356平方m。
ビルを運営する越善(常谷登代表取締役)は、立ち食いそば店の経営や、7年ほど前から会社や病院などを中心に宅配弁当業務も手掛ける越善フードサービスのグループ会社。宅配弁当の事業を拡大し、障害者雇用に力を入れるため、就労継続支援A型事業所「はぐくみ弁当」としてネストビル1階に作業所を設けた。
作業所は、蒸したり揚げたりと複数の調理をボタン一つでできる最新鋭の機器を備えるなど、障害者も作業しやすいよう整備した。これまで7人で1日最大300個の弁当を製造していたが、生産能力が3〜4倍となり、今後は30人ほどの障害者を雇用する計画だ。
常谷代表取締役(61)は「病院や福祉施設に弁当を配達する中で、障害者にも色んな人がいて、もっと世間の人にも知ってもらいたいと思っていた。駅前のいい場所に出来たのでアピールできれば」と話していた。
2階は同市中田原のジェイテックが運営するレンタルスペース「NEST-ONE(ネスト・ワン)」が入る。落ち着いた空間のコワーキングスペースのほか、WEBミーティングに適したモニター付きの個室や20人用のセミナールームなど多彩に用意。サテライトオフィスなどとして4社まで入居可能で、すでに1社は決まっている。
ジェイテックの担当者によると、上越妙高駅周辺の別のコワーキングスペースとも連携し、地域全体で利用者を増やすため、個室を増やすなど足りない機能を補うよう設計したという。担当者は「ビジネスで来た方はもちろん、高校生も気軽に来ていただき、色んな利用者と交流してもらえたら」と話していた。
利用方法など詳細はNEST-ONEのホームページまで。