雇用調整助成金など約3915万円を不正に受給した新潟県上越市の第3セクター「リフレ上越山里振興」は2023年3月14日、不正に関与したとされる経理総務担当者ら2人を懲戒解雇したと発表した。また、新潟労働局から返還を求められている不正受給額などの総額約4891万円について、今年12月までに全額弁済できるとした。
同社が依頼した弁護士による調査結果では、同社は2020年4月から今年7月までの間、経理総務担当者ら2人が温泉宿泊施設「くわどり湯ったり村」の従業員について、実態とは異なる補助金申請用のシフト表を作成するなどして、虚偽の申請をしたとされている。
同社は10日付で、経理担当者ら2人を懲戒解雇処分とした。
新潟労働局への返還については、「返還原資が確保できた」と発表。経理担当者ら2人からの同社への貸付金と同社の内部留保が主な原資という。1月末に緊急雇用安定助成金の全額約791万円を弁済しており、雇用調整助成金総額4100万円余りについても、先月から毎月700万円ずつ返済し、今年中に全額弁済する予定としている。
市は同社を解散させ、くわどり湯ったり村とレストラン「ヨーデル金谷」については新たな指定管理者を選定して営業を継続させる方針を示している。