子孫繁栄祈り「嫁祝い」 上越市桑取谷の西横山集落で小正月行事

新潟県上越市桑取谷の西横山集落で2023年1月14、15の両日、450年以上続く伝統の小正月行事が行われている。15日の「嫁祝い」では、地元小中学生ら約30人が参加し、祝い唄を歌うなどして新婚家庭の子孫繁栄を祈った。

新婚家庭の子孫繁栄を祈る「嫁祝い」

五穀豊穣を願う「鳥追い」や、さいの神「オーマラ」などが一連となった同集落の小正月行事は、市の無形民俗文化財にも指定されている。少子高齢化が進む中、地域活性化のために後世に残そうと、西横山小正月行事保存会(和瀬田仙二会長)が守り伝えている。

嫁祝いは、新婚夫婦がいる家庭を子供たちが周り、子宝に恵まれるようにと祈願するもの。集落に住む子供がいないため、地元の市立谷浜小と市立潮陵中の児童生徒、保存会の活動を支援するNPO法人かみえちご山里ファン倶楽部スタッフの子供などが参加した。

ヌルデの太刀を手に各家庭を周る子供たち

今年は2020年度まで4年間谷浜小で勤務し、児童の引率で行事にも参加していたという教員の向井望さん(36)と大貴さん(36)夫妻をはじめ、4組が祝福を受けた。集落内の公民館では、着物姿に神酒などが乗った盆を手にした望さんを子供たちが囲み、頭上でヌルデの太刀を打ち鳴らしながら祝いの唄を歌った。

地域住民らに神酒を注いで周る望さん(右)と大貴さん夫妻

教え子たちに祝われた望さんは、「なかなか経験できないことなのでうれしい。地域の方の仲間に入れていただきありがたかった」と微笑んだ。子供たちを率いる親方を務めた谷浜小5年の男子児童(11)は「3年生の時の担任の先生だったので、喜ぶ顔が見られて良かった。伝統を受け継ぐことはすばらしいことだと思う」と話していた。

このほか3組は夫婦いずれかが同集落出身で、コロナ禍のため帰省できず、参加を延期していた人もいたという。和瀬田会長(82)は「ぜひ参加したいと言ってくれていたので、無事にできて良かった。行事を経験した子供たちが大人になって戻って来てくれるということが大事」と語っていた。