「118番」通報97%が間違い電話 上越海上保安署が海の事故通報番号PR

海上保安庁の緊急通報用電話番号「118番」の認知度向上のため、新潟県の上越海上保安署は2022年1月14日、上越市富岡のイオン上越店で周知活動を行った。買い物客にちらしや啓発品を配って118番の浸透を図った。

警察の110番、消防の119番と比べ、海保の118番は認知度や浸透率が低いとされており、海上保安庁は2010年から、毎年1月18日を「118番の日」と定め、各種広報活動を展開している。

署員(右)がちらしを配り118番をピーアール

同日は店内にブースを設け、子供向けに作成されたドリル形式のパンフレットや缶バッジ、ステッカー、絵はがき、反射材などの啓発品を用意した。署員たちがちらしを配りながら「うみのもしもは118番です」などと買い物客に声を掛けた。このほか、同庁のマスコットキャラクター「うみまる」の着ぐるみも登場。子供たちは喜び、記念撮影をするなどし、触れ合いを楽しんでいた。

海上保安庁のマスコットキャラクター「うみまる」は子供たちに人気

子連れの女性(37)は、「万が一の時のため、118番について知ることができ良かった。安心感がありますね」と語った。同署の鑑識官、野原和馬さん(35)は「118番は認知度が非常に低い。認識してもらえるようにこれからも活動を続けていきたい」と話していた。

同署によると第九管区海上保安本部管内の2022年の118番の通報件数は1万2424件あった。このうち、有効件数は全体のわずか2.6%となる326件だった。無効となった通報内容は、間違いによるもの、誤発信などがあり、消費者ホットライン「188番」への掛け間違いなども多くあったという。