新潟県や山形県など、日本海側の海岸に大量の「ホシフグ」が打ち上げられているのが確認されている中、新潟県上越市にある直江津の海岸でも2023年1月14日までにホシフグの死骸が多数見つかっている。ホシフグは有毒で食用ではなく、関係機関は「触ったり、拾ったりしないで」と呼び掛けている。
ホシフグは体全体が暗青色か青紫色で、多くの白色斑が特徴。新潟県によると、昨年11月中旬から下旬にかけて佐渡の定置網で大量入網が確認され、今月11日から村上市などの海岸に大量に漂着している。過去には2013年から2014年にかけて佐渡の定置網で大量入網、柏崎、寺泊、新潟市越前浜に大量漂着が見られたという。
上越市の船見公園近くの海岸に打ち上げられたホシフグの死骸は15cmほどのものが中心で、波打ち際に数匹ずつ帯状に打ち上げられている。14日、海岸で釣りをしていた男性は「ホシフグはこの辺では珍しいと思う。釣りには影響ない。日本海に流れ着き、水温が低くて死んだのではないか」と話していた。
上越市立水族博物館の担当者によるとホシフグは青森県から南に分布し、大きなものは40cmを超える。温帯から亜熱帯の水深100〜400mの深海に多く生息し、新潟県内の海域にはたまに見られるという。漂着の原因は不明としているが、「群れが温かい流れに乗って運ばれ、大量漂着したのではないか」などと話していた。