大和上越店跡地に平屋の商業施設計画

上越市は2011年2月14日、昨年4月に撤退した大和上越店跡(本町4)に平屋建ての商業施設を整備し、高田中劇会館跡(仲町3)に5階建ての温浴や健康、ホテルの複合施設を整備するなどの計画を市議会中心市街地活性化特別委員会に示した。現在進んでいる旧高田共同ビル(本町5)の再開発を含め、いずれも2012年度中にオープンする予定だ。

大和跡地の商業施設整備は現存のビルを所有する会社、イレブンビルが事業主体。店舗面積は約1300平方mで、儀明川沿いに41台分の駐車場を設ける。商店街の不足業種や近隣の居住者にとって利便性の高い業種を核テナントとして誘致するほか、立ち寄り、休憩し、交流する場としてカフェなどの出店を見込む。公園的な広場も設ける。核テナントのイメージとして、この日の特別委員会では市から、ドラッグストア、コスメ、日用雑貨などの業種が例として上がった。核テナントについては専門のコンサルタントに依頼して、誘致を進めているが、市によると現時点では具体的になっていない。
 事業費は現存ビルの解体を含み約6億2200万円。このうち3億3500万円を国や市からの補助金でまかなう。

大和上越店跡地の施設配置図案

高田中劇跡は、当初14階建てで、フィットネスクラブや温浴施設、レストランなどの複合施設を計画していたが、5階建てに縮小する。事業主体は金子興業など3社で昨年4月に設立したウエルエイジマネジメントが事業主体となる。総事業費は約10億円で、このうち3億7000万円が国や市からの補助金。

高田中劇会館跡地の温浴複合施設のイメージ図

市は内閣府の認定を受けて進めている高田地区中心市街地活性化計画変更を今月中に申請し、3月末までに認められる見通しだという。

上越市が内閣府の認定を受けて進めている高田地区の中心市街地活性化基本計画は大和撤退前に認定を受けており、高田共同ビル再開発と大和上越店(本町4)を2つの核とした「2核1モール」で活性化を図るということになっている。大和が撤退して一つの核がなくなり、現状では「2核」という構図が崩れている。しかし市は今回の計画変更に当たり平屋建ての商業施設を「核」として位置づけており、「2核1モール」という考えを維持している。

大和上越店跡のビル

高田中劇会館跡