高専入試中の上教大施設にイノシシ突入

2011年2月20日の午前中に上越市高田地区の市街地にイノシシ1頭が出没し、西城町3では午前10時50分ごろ、70歳代男性がイノシシに衝突され転倒して脳内出血の重傷を負った。また午前11時20分ごろ、上越市西城町1の上越教育大学学校教育実践研究センターにイノシシが侵入し警戒中の上越警察署職員に捕獲された。同センターでは長岡工業高等専門学校の入学試験が行われていたが、試験の中断などはなかった。

イノシシが突き破って侵入した西城町1の学校教育実践研究センターの非常口

センター内から見るとこんな具合

イノシシが突入した学校教育実践研究センターは上越教育大附属小学校の隣。
 市によると、捕獲されたのは体長110cm、2歳くらいのメスと見られる。

上越教育大学の職員によると、イノシシが捕獲された学校教育実践センターでは、西側非常口の下側の金網入り窓ガラス(約90cm四方)を突き破ってセンター内に突入。約10mほど入ったところの正面玄関から出ようとしたが、警官らに追われて再び西側非常口を通って外へ向い、正面玄関付近で捕獲された。

イノシシの突入当時、12人の中学3年生が正面玄関付近の1室で2科目目の英語の試験を受けていた。長岡高専の試験監督職員らが試験中と科目試験終了後に事情を説明。また捕獲前後に休憩時間になったため、受験生に現場が見えないような措置をとった。試験担当者によると生徒に動揺した様子は見られなかったという。

出勤していた上越教育大学の男性職員は「事務室にいたらどかーんという大きな音がして、外に出たらイノシシが歩いていた。事務室にある刺股で追ったが刺股が折れてしまった」と話していた。

*追記
 警察の発表によると、午前10時50分ごろ、イノシシに衝突され軽傷とされていた男性はその後、容態が急変し午後6時ごろ、市内の病院に搬送された。当初、側頭部に擦過傷の軽傷とされていたが、左の後頭部を打ち脳内出血の重傷を負っていたことが判明した。