新潟県上越市の春日山城跡にある「一本イチョウ」が見頃を迎えている。ふもとからも望める1本だけ黄金色に輝く姿は、初冬の風物詩として親しまれており、秋晴れとなった2022年11月28日には、多くの市民らが散策に訪れていた。
イチョウがあるのは標高約160mの二の丸跡付近。山城の保存と景観整備のため、市が1999年から15年ほどかけて本丸周辺の杉の木を伐採して以来、本丸跡や市街地からもよく見えるようになり、同所のランドマークとなっている。落ち葉が黄金色のじゅうたんのように周囲を覆う様子も鮮やかだ。
この日は朝から青空が広がり、イチョウの葉の黄色とのコントラストも美しく、次々と人が訪れては写真を撮ったり、ベンチに腰を掛けて眺めたりしていた。同市春日山町3から訪れた70代夫婦は「関川河川敷から1本だけ黄色く見えたので、イチョウかどうか気になり確かめに来た。いつも足元ばかり見ていて気にしたことがなかったけれど、奇麗だった」と話していた。
市文化行政課によると、天候次第だが見頃は今週いっぱいだという。