新潟県上越市の上越大通り(県道上越脇野田新井線)の大手町交差点にある「高田横断歩道橋」が2022年10月29日未明、撤去された=動画=。道路をまたぐ橋桁がクレーンでつり上げられ支柱から外され、55年の歴史に幕を下ろした。
撤去作業は26日から始まり、3日間、夜間から翌朝にかけて付近を車両通行止めにして行われた。26日には高田城址公園側の階段2本、27日には榊神社側の階段2本を撤去した。
最終日の28日は午後9時過ぎに現場にクレーン車2台が到着。作業員が橋桁と支柱を切断して、ワイヤを掛ける作業を進めた。日付が変わって29日午前1時過ぎ、上越大通りをまたぐ約19mの橋桁をクレーンでつり上げた。橋桁はトレーラーの荷台に載せられて運び出され、同3時頃には支柱2本も撤去。作業員22人が従事し、同4時30分頃にすべての作業が完了した。
歩道橋は1967年に旧建設省が設置し、国道18号が県道となった1985年からは県が管理していた。通学路や高田城址公園との往来など、多くの市民や花見客などに利用されてきたが、老朽化が進み撤去が決まった。
29日朝、直江津から電車で来て通りかかった女性(63)は「歩道橋は何度も渡っていたが、今日来たらなくなっていた。信号は待ち時間があるから、歩道橋は便利だったのに」と話していた。
今後は12月上旬まで横断歩道の設置工事が行われる。
撤去された高田横断歩道橋があった場所