イベントで「上越大麦」の新たな魅力発信 菓子、パン販売やクラフトビールを初披露 

上越青年会議所(上越JC)のサステナブル上越委員会は2022年10月22日、新潟県上越市西本町3の直江津ショッピングセンターエルマールなどを会場に、「はばたけ!大麦フェスティバル」と銘打ったイベントを開いた。上越市内の耕作放棄地で生産された大麦を使用した菓子やパンなどの販売、このほど完成した上越発のクラフトビールのネーミング発表などが行われた。

大麦を使った商品が販売された会場は大勢で賑わった

サステナブル上越委員会は地域の課題である「耕作放棄地」の有効活用として大麦に着目。上越産大麦を使った新たな商品開発などを通し、魅力創出を目指そうと昨年10月から今年6月に市内で大麦を栽培した。委員会では上越発のクラフトビール完成に向けて取り組んできたほか、イベントで上越産大麦を使った商品を販売するため、地元の店舗や高校などに依頼し、それぞれがジェラートやパン、マドレーヌ、麺、おはぎなどを商品化した。

クラフトビールは上越をイメージしており、上越の桜の葉を使用して香り付け。大麦「ゆきはな六条」を使用し、ネーミングは一般投票の結果「20時。さくら公園で」に決定。この日会場で初披露された。「仕事帰りに花見をして一息ついてほしい」という意味があるという。

イベントで初披露されたクラフトビール

上越産大麦を使った商品で、県立高田農業高校は大麦のマドレーヌを作った。開発担当で食品加工コース3年の西内ひめのさん(18)は、「麦特有の香り、ふんわりした食感をイメージして作った。5、6回試作をしたが、いろいろな方の協力で完成した。イメージに近いものができたし、たくさん買ってもらえ、頑張ってきて良かった」と笑顔で語った。

高田農業高校の生徒が考案した大麦のマドレーヌは大人気

イベントでは同JCの井澤翼理事長、中川幹太上越市長による商品の試食や対談も行われ、中川市長は試飲し、「初めて飲む味。上越のビールとして示すことができる」と感想を述べた。

井澤理事長(左)と中川市長が完成したクラフトビールで乾杯

クラフトビールは来場者に先着で無料配布された。サステナブル上越委員会の樋口健太委員長によると、販売予定は今のところ未定だが、今後は新たに実行委員会を組織し、一般販売をはじめ、同市のふるさと納税返礼品の一つとなれるよう、継続して活動していくという。