新潟県上越市五智2の市立水族博物館「うみがたり」は2022年9月17日、今年生まれたマゼランペンギンのグループ名を発表した。来館者を対象に募集した結果、泳ぎ好きな特徴から「すいぺんず」に決定した。
同館では現在、日本一を誇る約120羽のマゼランペンギンが飼育されている。2018年のリニューアルオープン以来、4回目の繁殖となった今年は、鳥インフルエンザ感染防止で展示室を移動した影響から、繁殖期が例年より約1か月遅れ、5月上旬から6月中旬にかけてふ化。数の減少など心配されていたが、2019年の1期生16羽に次いで2番目に多い15羽が無事成長している。
グループ名は、同館で生まれたペンギンたちに愛着を持ってほしいと、毎年来館者を対象に公募。今年は4期生となり、8月1〜28日に館内に投票箱を設置し、1049通の応募があった。スタッフたちの選考により、積極的にプールに入り、スイスイと泳ぐ15羽の様子から「すいぺんず」に決定した。
イルカスタジアムで行われた発表イベントには、4羽が登場。用意されたステージに上がり、くす玉の先に付いた餌を引っ張ると、中からグループ名が書かれた紙が飛び出し、集まった観客からは拍手が送られた。
長野県から家族で訪れていた女性(32)は「間近で見られてかわいかったし、子供たちも喜んでいて良かった」と話し、娘(3)は「(色が)黒くてかわいい」と目を輝かせていた。
現在15羽は、飼育員から与えられる餌を食べるトレーニングをバックヤードで順番に受けているため、展示エリアには随時半数ほどが出ている。成長段階の亜成鳥のため、体にはマゼランペンギン特有の黒い2本ラインがなく、体重も2〜2.5kgと小さめで、羽の個体識別用タグに付いた緑色の留め具が見分けるポイントだという。
飼育員の伊東祐花さん(27)は「伸び伸びとスイスイ泳いで、元気いっぱい成長してほしい。亜成鳥同士で集まっている団結力の強さや、泳いでいる姿など見てもらえれば」と話している。