高校生と大学生が考案 魚住かまぼこ店の“飲むかまぼこ”レシピ集が完成

「口福の店 魚住かまぼこ店」(新潟県上越市春日新田5、田村博店主)で販売している“飲むかまぼこ"「かまナイス」を使った「アイデア料理レシピ集」がこのほど完成した。市内の高校生と大学生が考案した36品目が掲載されている。田村店主は「素晴らしいレシピを1冊にまとめた。食卓、お弁当、パーティーにと、ぜひ活用してほしい」と話している。

レシピ考案に携わった高校生、大学生には感謝状が贈られた

同店は固形物を苦手とする高齢者をはじめ、子供らにも「気軽にかまぼこを味わってもらいたい」と、2020年12月、とろりとした食感の「飲むかまぼこ」を6年以上の歳月をかけ、全国で初めて開発・発売した。スケトウダラのすり身に、カボチャ、ホウレンソウ、タマネギ、ニンジンの4種の野菜をそれぞれ混ぜた4カップ1セットの商品。食べやすさ、手軽にタンパク質が摂取できることなどが人気を呼び、高齢者施設や嚥下障害がある人などを中心に、全国各地から多くの問い合わせや注文が入る。

同店は「飲むかまぼこ」をそのまま味わうだけではなく、料理の材料として利用し、食べ方のバリエーションを広げようと、レシピ集の作成を企画。「かんたん」「おいしい」を共通テーマに、上越高校料理部の齋藤勝美顧問、上越教育大学の光永伸一郎教授を通し、生徒と学生にレシピ作成を依頼した。商品発売当初からそれぞれが取り組んできた結果、茶漬けやリゾット、パスタ、クラムチャウダー、オムレツ、八宝菜、サラダのドレッシング、クリーム煮などのほか、チーズケーキやシフォンケーキ、ラッシーなど、計36レシピが誕生し、1冊にまとめられた。

高校生、大学生のアイデアが詰まったレシピ集

20日には関係者を招き、冊子の刊行お披露目会が開かれたほか、レシピ作成に携わった高校生、大学生に同店から感謝状が贈られた。上越高校3年で料理部の2人は1年からレシピ作成に取り組み、「飲むかまぼこの素材をどれだけ残せるかを考え、焼いたり、蒸したり、試行錯誤してきた。小さな子から年配の方、さまざまな世代に(冊子が)届いてほしい」、上越教育大学部3年の2人は「液状のかまぼこなので、手間が省けて調理できる。年齢を問わずに(かまぼこ料理を)楽しんでもらえると思う」と話していた。

関係者が集まり、レシピ集がお披露目された(20日、魚住かまぼこ店)

レシピ集は同店で「飲むかまぼこ かまナイス」を購入すると受け取ることができる。かまナイスは1カップ60g、4カップ1セットで864円。問い合わせは同店025−543−2438