トキ鉄が旧国鉄製電車を購入 新たな観光列車に活用

えちごトキめき鉄道は2021年3月1日、新たな観光列車として導入するため、JR西日本金沢支社で今月運用を終了する旧国鉄製413系電車3両を購入した。車体の塗装を国鉄時代の色に塗り替えるなどして、昨年導入した蒸気機関車「デゴイチ」とセットで昭和の鉄道を楽しんでもらう狙いだ。

新たな観光列車に活用するため購入した413系電車(えちごトキめき鉄道提供)
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トキ鉄では観光列車「雪月花」が人気だが、料金が高く乗車のハードルが高いため、低価格で気軽に楽しめる観光列車の導入を検討していた。新車を購入する資金的余裕はなかったが、鉄道愛好家からも人気が高い旧国鉄製電車が今月13日のダイヤ改正で運用を終了するため、購入を決めたという。

購入したのは、現在JR七尾線を走る1962年製の413系電車3両1組。茶色いシートのボックス席が多い車内のレトロさを残しつつ、外装は赤一色から国鉄時代のピンクとベージュに塗り替え、国鉄時代のヘッドマークを付けるなどして昔の姿を再現する。車内では地元飲食店の料理提供なども考えている。

運行開始は5月下旬頃を目指す。鳥塚亮社長(60)は「第3セクターの地域鉄道としては地域にどう貢献できるかが大切。デゴイチとセットで楽しみを作り全国に地域を知ってもらうほか、地元の人や学生にも楽しんでもらいたい」と話している。