県立高校通学臨時バス運行 通常登校再開で電車の混雑防ぐ

新型コロナウイルス対策として実施されていた新潟県立高校の時差登校が終了した2020年6月15日、県は通学臨時バスの運行を開始した。上越地域では高田駅と南高田駅で下車する電車通学の生徒を分散させるため、直江津、春日山、新井の各駅から高校付近まで臨時バスが運行した。

直江津駅から通学臨時バスに乗り込む高校生(2020年6月15日午前7時50分頃撮影)
20200615通学臨時バス運行スクエア

通常登校再開に伴う、生徒や保護者の電車の混雑に対する不安軽減が狙い。電車の運行本数なども考慮し、複数の高校の最寄り駅である上越市の2駅と、新潟市の白山駅が分散対象となった。

利用対象となるのは、通学手段が電車で、臨時バス出発駅を乗車駅とする電車の定期乗車券を持つ県立高校の生徒。利用する場合は、バスの乗車時に提示する許可証を各学校から受け取る。

初運行となった15日、直江津駅からは高田スポーツセンター行き、北城町バス停行き、高田商業高校行きの3路線が運行。大型バスと小型バスが計12台待機し、120人が利用した。

南口ロータリーには、バスの運行業務を担う頸城自動車の社員が、行き先を示す札を手に生徒を誘導。生徒たちは、乗車時に運転手からアルコール消毒液を手に噴射され、2人掛けの座席に1人ずつ座っていった。マスクの着用も呼び掛けられ、持っていない生徒には不織布マスクが配られた。

高田農業高2年の女子生徒は、「間を空けて座っているので、(電車と比べて)感染しにくいと思う」と話していた。

県教育委員会の担当者によると、バスの運行台数などは利用者数の状況をみて調整していくという。運行は、7月31日までの平日毎朝の予定。