新潟県の糸魚川市と妙高市にまたがる活火山、新潟焼山(2400m)で2016年7月以降、噴煙が3本立ち上るようになり、特に8月以降は目立つようになってきた。火山活動が活発化してきたのだろうか。
気象庁では焼山の最近の火山活動について「7月21日に、山頂からおよそ1.5km付近で微量の火山灰が見つかった。7月中にごく小規模な噴火が発生していたと考えられる」と発表している。
焼山を毎日観察している妙高市渋江町の早津賢二氏(妙高火山研究所所長)によると「7月は、1日と19日に噴火している。1日の噴火では火山灰の影響で葉の一部が枯れた植物を確認した。19日の噴火では1.5km離れた場所で植物の葉に火山灰が降っている。8月も何回か噴火したはず」と話す。
噴煙が3本立ち上るようになった状況について、早津氏は「噴気孔は以前からあった。7月以降、断続的に3本見えるようになり、特に1か月ほど前から目立つようになってきた」と言う。
妙高市西条の男性は、「8月20日に火打山に登山して見た噴気は、6月12日に火打山から見た時より、勢いが増していた」と話す。さらに、9月4日に自宅付近から焼山の噴気を撮影したところ「噴気孔が3つに増えているように見えた」と言う。
噴煙が3本並ぶと麓から見て目立つが、早津氏は「これにより活動が活発になったとは断言できない。噴気量が全体的に多くなっていることはないし、火山性地震が増えていることもない」と話している。
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