テレビ・ネットなどは1日2時間まで 上越市の小中学校で「アウトメディア宣言」

インターネット被害防止や快適な睡眠確保に向け、上越市小中学校PTA連絡協議会(保倉政博会長)は、子供たちがテレビやスマートフォン、ゲーム機などのメディア機器から離れる「アウトメディア」に取り組む。「アウトメディア宣言」と銘打ち、保倉会長らが取り組み概要をこのほど発表した。

「アウトメディア宣言」について説明を行った保倉会長(中央)ら
20160523アウトメディア宣言

宣言は「1日のメディア使用時間を2時間以内」とするほか、「小学生は原則午後8時以降、中学生は原則午後9時以降、メディアから離れる」というもの。ネット被害防止をはじめ、家族で過ごす時間や学習時間、快適な睡眠を確保することなどが目的。

メディア機器との関わりで起こる問題点を受け、昨年度から県内の他自治体の実施例を参考に検討を重ね、5月14日に開かれた同協議会代議員総会で承認された。この中で、メディア機器とはテレビ、携帯電話、スマートフォン、ゲーム機、音楽プレーヤー、タブレット、パソコンを指す。

 市内の全小中学校77校で実施されることになるが、各家庭の状況などを考慮し、宣言内では「原則」の文字も加えられた。

 同協議会が3月に発行した会報によると、平日のメディア機器への接触時間は小学生が平均3.4時間、中学生が同4.6時間、休日になると小学生が同4.9時間、中学生が同7時間となっている。保倉会長は「押し付けではないが、家庭内でぜひ実践してほしいと思う。親子、家庭でのルール作りが必要」と説明した。

 ちらしも作成され、今後は小中学生がいる約1万5000世帯に配布される。また、家庭内での取り組み状況などを把握するため、今後は実態調査なども行っていくという。