鍋の季節なのに…冬野菜が高騰 上越市のスーパーでは例年の1.5倍以上に

昨年秋の天候不順により今冬、鍋料理に使うハクサイをはじめとする葉物野菜やダイコンなどの価格が全国的に高騰している。新潟県上越市内のスーパーマーケットでは、例年と比べて販売価格が1.5倍以上となっており、2分の1サイズなどにカットして値段を抑えた商品が店頭に数多く並んでいる。1月中は価格が下がる目処が立っておらず、家計に厳しい冬が続く見通しだ。

イチコ高田西店でキャベツを慎重に選ぶ買い物客(2018年1月16日)
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野菜の卸売を手掛ける上越市藤巻の新印上越青果によると、今冬は野菜の取り引き価格が高騰。レタスが例年比約3倍、ダイコンが約2倍、ハクサイとキャベツは約1.5倍となっている。昨年10月の長雨や台風、11月以降の低温の影響で生育不良となり、野菜の出荷量が減少しているためだという。農林水産省によると、レタスやダイコンは2月以降、ハクサイは3月以降に価格が落ち着く見通し。

上越市飯のスーパー「イチコ高田西店」では1月16日現在、キャベツが1玉322円、ダイコンが1本279円と、例年より100円前後、値段が上がっている。

青果コーナーを担当する丸山翔太副店長(31)によると、葉物野菜は価格を抑えた2分の1、4分の1サイズなどが人気で、低価格のモヤシも良く売れている。また、サラダ用のカット野菜は価格が安定しているため、売り上げが伸びたという。同店では昨年秋からカット野菜の売り場面積を約2倍に広げたほか、価格が高騰しているハクサイの近くにもカット野菜を置くなど、商品を手に取ってもらえるように並べ方を工夫している。

イチコ高田西店の野菜売り場。ハクサイの隣には鍋料理用のカット野菜を並べた
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同店の青果コーナーでは、多くの買い物客が値札を見ながら慎重に商品を選んでいた。市内在住の女性(66)は「野菜の値段が上がっているので、無駄のないよう、食べる分だけを買うようにしている。早く値段が落ち着いてほしい」と話していた。