新潟県上越市の高田公園野球場の改修を記念し2015年5月6日、元プロ野球選手で構成するドリームチームと、上越市内在住の20~40代の選手を集めた選抜チームが対戦する親善試合「ドリーム・ベースボール」が開かれた。ドリームチームは、通算400勝投手の金田正一(81)を監督に据え、3000本安打の張本勲(74)、「マサカリ投法」の村田兆治(65)など計24選手をそろえた。往年の名選手をひと目見ようと、スタンドには市民ら3100人が詰め掛けた。
スタンドから最も声援を受けたのは村田兆治投手。0-0の四回裏に姿を見せると、大きな拍手、声援が巻き起こった。スコアボードに表示された球速は最盛期より30kmも遅い時速120kmがやっとだったが、独特のマサカリ投法は往年を彷彿させた。マウンドで「俺に挑戦して来い」というメッセージを発表し、選抜チームがヒットを打ったらサインボールをプレゼントするという挑戦状を叩きつけた。1死後、対するは選抜チーム4番の藤田隆紀選手。見事左前に鋭い安打を放ち、村田投手はマウンドに四つんばいになって悔しがり、観客を沸かせた。
選抜チームも、投手陣が張本選手(元巨人)、加藤秀司選手(元阪急・66歳)のベテランを三振に打ち取るなど、見せ場を作った。打っては走者三塁の好機を二度演出し、スタンドを沸かせた。
試合は規定により最終回の七回表、西武などで活躍した村上隆行選手(49)が左翼越えに、目が覚めるような本塁打。また、元ソフトバンクの本間満選手(42)が適時三塁打を放つなど、一挙3点を挙げ、元プロの実力を示した。試合はドリームチームが3-0で勝った。
張本選手は「年を取って格好は変わってしまったが、身に付けた技術は変わらない。私たちの現役時代のプレーを思い出しながら見てもらえたならうれしい」と話した。選抜チームの新保友和監督は「体力面では勝っていたが、最後は元プロ野球選手の技術に押し切られてしまった。でも、大勢の観客の前でプレーできて気持ちよかった」と話した。
ドリーム・ベースボールは、上越市市制施行40周年記念事業として2011年7月31日、頸城区のくびき球場で開かれて以来、4年ぶり。