上越市長選: 「実績」VS.「変革」 一騎打ちの終盤戦

10月15日に告示された上越市長選は終盤に差し掛かり、3選を目指す現職の村山秀幸氏(69)と新人で元市議の中川幹太氏(42)が一騎打ちの選挙戦を繰り広げている。分厚い組織で「実績」強調する現職の村山氏に対して、草の根で「変革」を訴える中川氏。少子高齢化による人口減少が加速する中、19万市民の上越市の今後を選ぶ22日の投票日まであと4日。両候補とも支持拡大に懸命だ。

「実績」の現職村山氏

県職員から上越市副市長を務め、8年前に市長に初当選した村山氏。地元経済界の代表する商工会議所会頭が選対本部長を務めるほか、定数の8割を占める支援市議団、13区の後援会支部といった分厚い陣容で、2期8年の「実績」を訴える。

公約

財政健全化に一定の道筋が見えたとして、小学校就学前までの子ども医療費の完全無料化や団塊世代の高齢化を見据えた医療・福祉の充実などを公約に掲げている。公約など掲載した村山氏のサイトはこちら

運動

告示後は、日中は市議が交代で付いて街宣車で市内各地区を回り、地区ごとの課題や政策を訴えている。

18日は地元の大潟区などを回り、財政再建や団塊世代の高齢化後の対策などについて語り「子や孫に責任をもってわたせるまちをつくる」と訴えた=写真=

夜は複数の場所で個人演説会を続けている。

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選挙運動期間の最後の3日は合併前の上越市を中心に回ることにしている。

「変革」の新人中川氏

市議2期目途中の昨年1月に立候補を表明した中川氏。全世帯訪問を目指し、1年10か月かけて軽トラックと原付きバイクで市内を回ったほか、小規模な集会を開くなど草の根で運動し、「変革」を訴えてきた。

公約

地域自治区への予算編成権の分与といった自立的な地域づくりを柱に、介護保険料などの引き下げ、ベンチャー企業の上越妙高駅前への誘致、通年観光などを公約に掲げている。公約など掲載したは中川氏のサイトはこちら

運動

告示後は、個人演説会は行わず、もっぱら街宣車で市内各地区を回り、人がいれば降りていって握手し、街頭演説を行っている。「大きな集会はやらず、会って一人一人に直接訴える」(選対幹部)という出馬表明から続けてきた方針を貫いている。

18日、板倉区などを回り「木田庁舎(市役所本庁舎)への中央集中ではなく地域分権で地域力を生かす」と訴えていた=写真=

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中川氏も最終盤は合併前上越市を中心に回り、支持を呼び掛ける。

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