市職員かたる男からキャッシュカードだまし取られる 上越市の80代女性が被害

上越警察署は2021年6月4日、新潟県上越市に住む80代女性から特殊詐欺(キャッシュカード詐欺盗)の被害届を受理したと発表した。女性は上越市役所職員をかたる犯人の男からキャッシュカード2枚をだまし取られた。現金被害については捜査中。

同署によると3日午後2時半頃、女性の自宅電話に上越市役所保険年金課を名乗る犯人の男から「還付金がある。キャッシュカードが傷ついていないか職員が確認に行く」などとうその電話があった。同日午後4時半頃、職員を名乗る男が女性宅を訪れ、女性がキャッシュカード2枚を渡したところ、男はカードを封筒に入れて封印し、封筒を女性に返して立ち去ったという。

その後、不審に思った女性が封筒を開封したところ、入れたはずのキャッシュカードが別のカードにすり替えられており、被害に気づいて警察に届け出た。

県警によると、県内では5月28日から6月4日にかけ、上越市をはじめ、新潟、三条、燕、十日町、柏崎の各市で、各地の市役所職員をかたり、高齢者を狙う特殊詐欺の予兆電話が25件ほど確認されている。

犯人は「保険料を多くもらいすぎているので還付金がある」「キャッシュカードが古いので取りに行く」などと言葉巧みに話し、キャッシュカードや現金を取りにきたり、ATMを操作させて現金を振り込ませたりする可能性があるという。

県警は被害に遭わないため、①「医療費、保険料の還付がある」という電話は詐欺を疑う②不審な電話や訪問には取り合わず、すぐに警察に連絡をする③防犯機能付き電話機設置の検討や、留守番電話設定にするなど、犯人からの電話を直接受けない対策をする--といった対策などを広く呼びかけている。