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台風一夜明け被害あらわ 矢代川が決壊、住宅浸水、民家に土砂

2か月前

台風19号の接近から一夜明けた2019年10月13日の新潟県上越市。鴨島の住宅街などが浸水したほか、妙高市との境界付近の矢代川では右岸が決壊するなどの被害が出ている。

上越市と妙高市の境で矢代川堤防が決壊

上越市と妙高市の境の矢代川右岸で堤防が200mにわたって決壊(13日午前7時40分頃)
矢代川

矢代川では上越市西田中と妙高市岡崎新田の境界付近(地図)で、堤防右岸が約200mにわたって決壊した。住宅の被害はないが、作業小屋や収穫前の大豆畑などが水没した。

西田中の阿部敏雄町内会長は、「午前4時半に見回りしたときは大丈夫だったが、5時には決壊していた。ここの堤防が切れたのは初めて」と話していた。

鴨島2で住宅に浸水被害

浸水被害のあった鴨島2(13日午前7時30分すぎ)
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鴨島2では関川の支川の古川が溢れ、住宅で床下浸水の被害があった。古川に近い一帯で浸水被害が広がり、冠水した道路付近には警察による規制線がはられた。13日の午前2時頃には床上浸水寸前まで水が来たという鴨島2の女性(68)は「12日夜9時頃から水が玄関に入ってきた。2年前にも水が溢れ、今回はなんとか大丈夫かなと思っていたのに」と話していた。

鴨島2の男性(72)宅は高床式住宅の1階部分の車庫が最大約80cm浸水した。自家用車は浸水前に別の場所に移動していたが、車庫内に置いてあった家財道具が水浸しに。午前6時頃には車庫内の水はひいたが、午前7時30分過ぎでも自宅前の道路にはまだ20cmほどの水があった。「2年前も同じくらいに浸水した。早く家の前に水がひいてほしい」と話し、片付けに追われていた。

浸水被害のあった鴨島2(13日午前7時30分過ぎ)
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新南町ではポンプで関川に排水した(13日午前7時前)
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土橋でも浸水、冠水

このほか、土橋でも市内各所で浸水や道路の冠水の被害が出ている。

上越市土橋(午前8時半頃)
土橋

保倉川下流域でも

保倉川下流域の福橋や下真砂、東中島などでも住宅が浸水し、道路の冠水で各地で通行止めが相次いだ。保倉川の支川の飯田川沿いの下真砂では、住宅の庭にある畑が40cmほど水に浸かっていた。60代男性は「朝4時半に起きたら家の隣を流れる飯田川の水が土手ぎりぎりまで来ていてびっくりした。畑が全部だめになってしまって残念」と話していた。

冠水して通行止めとなった上越市東中島のくるみ家族園付近の県道(13日午前8時半ごろ)
くるみ園

東中島
東中島

通行止めとなった下五貫野の交差点(13日午前9時前)
下五貫野

飯田川沿いの下真砂(13日午前9時頃)
飯田川沿い下真砂

下真砂
下真砂

名立区の民家に土砂

名立区東蒲生田では裏山が崩れて土砂が木造の民家に流入した。高齢夫婦が2人で住んでいたが、けがはなかった。現場は土砂が崩れ、木が倒れるなどし、山肌がむきだしとなった。

土砂が押し寄せ流入した名立区の民家
名立3

この家に住む88歳の男性は当時の状況を「ものすごく怖かった」と語り、当面の荷物をまとめて避難所へ向かった。土砂崩れの現場近くに住む70代女性は「今回の台風はとにかく雨も風もすごかった。(土砂崩れの現場を)見に来たらもうびっくりしましたよ」と驚いた様子だった。

崩れた山の土砂が民家に押し寄せた
名立1

写真左の青い屋根の家が被害にあった家
名立21

避難所に最大1398人

市は指定避難所129か所と福祉避難所10か所を開設。最大1398人が避難した。避難所別では住宅街が浸水した鴨島の住民の避難先の稲田小学校が最も多く88人、ついで矢代川に近いラーバンセンターが87人、名立区公民館が80人。多くの住民が一夜を避難所で過ごした。

転倒などで4人が重軽傷

市によると、強風で転倒するなどして1人が重傷、3人が軽傷を負った。柿崎区上下浜の70代男性が屋根から転落し右足を骨折。松村新田の60代女性が転倒して頭を打撲。飯の80代男性が転倒して顔面に擦り傷を負った。柿崎区上下浜の40男性が窓の補修中に左中指を切るけがを負った。

交通機関にも被害

えちごトキめき鉄道の妙高はねうまラインでは二本木─関山間の中郷区片貝付近で線路の法面が崩落した。復旧は未定で、直江津─二本木間で運行している。

えちごトキめき鉄道の二本木─関山間で法面が崩落(上越市災害対策本部の資料から)
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また、北陸新幹線も東京─金沢間で終日運転を見合わせた。長野市の車両センターが浸水した影響などで運転再開の見込は立っていない。

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