新上越斎場2024年度供用開始へ  市が建設基本構想案 火葬時間も短縮

新潟県上越市は2020年7月2日、同市居多にある上越斎場を隣接地に建て替え、2024年度の供用開始を目指す建設事業基本構想案を市議会厚生常任委員会に説明した。

上越斎場は築34年で、施設の老朽化や将来的な火葬需要の増加を背景に建て替える。

建設地は、現在の上越斎場から道路を挟んだ北側の約8000平方m。火葬炉を現在の4基から5基に増やすことで、火葬時間が現在の110分から75分に短縮される。1日の受入件数も現在の11件から14件以上に増える。告別室など従来の設備のほかに、キッズコーナーなども新たに設ける。

現斎場から北側に隣接する新斎場の建設予定地
1352

事業費は現施設の解体などを含み24〜30億円と推計されている。上越斎場の建て替えは、2005年の14市町村合併の際に定めたまちづくりの基本方針である新市建設計画に盛り込まれており、財源は合併特例債を活用する予定。

今後は7月10日から建設事業基本構想案のパブリックコメントを行い、年度内に用地を取得する。2021年度に事業者を選定し、2022年度に実施設計、2023年度に本体工事に着手し2024年度の供用開始を目指す。

柿崎区柿崎にある頸北斎場は、長寿命化を図り、火葬需要がピークを迎える2039年度までは新斎場と併用する。また中郷区、板倉区の市民の多くが妙高市の経塚斎場(妙高市小出雲)を利用しており、上越市の斎場を利用した場合との差額を市が補助している。