4000本の夜桜の名所、新潟県上越市の高田公園で2015年4月4日、天気次第で夜桜と皆既月食のコラボレーションが見られるかもしれない。日本気象協会では“月食花見”と名付け、上手な撮影方法などをサイトで紹介している。
桜の時期に皆既月食が見られるのは、江戸時代の1819年4月10日以来、196年ぶり。高田城址の桜は、高田城に第十三師団が入城したのを祝い1909年(明治42年)3月、在郷軍人団が寄付を募り2200本を植えたのが始まり。奇麗に咲きそろい第1回観桜会が開かれたのは、1926年(大正15年)である。つまり、高田城址の桜と皆既月食のコラボは初めてとなる。
一般財団法人日本気象協会は、桜の開花時期に起こる皆既月食を“月食花見”と命名し、皆既月食の基礎知識、皆既月食の上手な撮影のこつなどを提供している。
また、国立天文台では「皆既月食を観察しよう 2015」キャンペーンを実施し、YouTubeやニコニコ生放送でのネット中継も行う。
月は南東のやや低い空に出る。皆既食は全国で見られるが、国立天文台天文情報センターのサイトによると、新潟県上越市での部分食の初めは午後7時15分、皆既食の始まりは同8時54分、食の最大は同9時00分、皆既食の終わりが同9時6分、部分食の終わりは同10時45分となっている。赤銅色の皆既食が見られる時間は約12分と短い。
次に日本で皆既月食が見られるのは2018年1月31日だが、桜の咲く時期に皆既月食が起きるのは2032年4月26日となる。しかし、上越では桜は既に散ってしまう可能性が高い。
↓日本気象協会の“月食花見”サイト
http://www.tenki.jp/labo/
↓国立天文台「皆既月食を観察しよう 2015」キャンペーンサイト
http://naojcamp.nao.ac.jp/phenomena/20150404-lunar-eclipse/