新潟県上越市では2015年3月17日朝、屋外に駐車していた車のボンネットやフロントガラスに黄色い粉末が降り積もっていた。毎年この時期に飛んでくる黄砂かと思いきや、花粉だった。この日上越市では、今シーズンで最も多い数が観測された。
毎年この時期に中国大陸から飛んでくる黄砂かと、新潟地方気象台に確認したところ、この日の午前0時から正午までの間に日本国内で黄砂は観測されていなかった。
上越市内では春日山町3の上越保健所の屋上で、花粉の数を測定しており、環境省の花粉観測システム(はなこさん)でそのデータが公開されていた。データを見ると午前8時時点の空気中の花粉濃度は1立方m当たり2812個と、昨年3月の平均値25.9個の100倍を超えていて今シーズン最も多かった。この日は朝から急激に気温が上がり正午過ぎには気温が20度を超えた。また午前8時時点の風速は0m毎秒で、花粉が降り積りやすい気象条件だった。
車のフロントガラスに積もった粒子を集めて、顕微鏡で観察したところ、砂ではなく、花粉であることが確認できた。スギ花粉の特徴である小さな突起も見えた。
環境省の花粉観測システム(はなこさん)
http://kafun.taiki.go.jp/index.aspx