城東中生徒転落で市教委が記者会見 定期試験開始直前に飛び降り

2015年2月16日午前8時36分頃、新潟県上越市の市立城東中学校の校舎3階の教室から1年生の男子生徒(12)が転落し、胸や背骨、右足かかとを骨折する重傷を負った。市教育委員会が同日午後、記者会見し、事故当時の様子や今後の対応などを説明した。

上越警察署などによると、生徒は校舎北側の教室の窓から中庭側の約9m下の地面に転落した。地面はアスファルトだが、20cmほどの積雪があった。

写真右上の窓から男子生徒が転落した
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同日午後、記者会見した市教委によると、この日は定期試験の初日で、午前8時40分から、1科目目の試験が予定されていた。男子生徒のクラスでは、朝学活終了後の午前8時32分に担任が教室を離れた。その後同8時36分に、男子生徒が自ら教室の窓を開け、身を乗り出し、そのまま転落したという。同じクラスの生徒が「大変だ。飛び降りた」と隣のクラスの担任に伝え、ほかの教員が救急車を呼んだ。

市教委の野澤朗教育部長は「今の段階ではこの生徒をめぐるトラブルなどは聞いていない」としている。市教委と学校は、この生徒を除くクラスの33人全員に転落に至った様子やいじめなどがなかったかなどについてのアンケートを実施し、原因などを調べている。

関暢夫校長は「命の大切さについて日頃から指導してきたつもりだが、深く責任を感じている。表に見えない悩みやトラブルを抱えていたのかもしれないと考えると、今後はもっと心に寄り添った指導をしたい。二度とこういうことが起こらないようにしたい」と話した。

市教委はスクールカウンセラーを派遣するなど在校生の心のケアを行うほか、学校では2月17日に全生徒の保護者を対象に保護者会を開き説明するとしている。

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