上越市の昨年の児童虐待件数 4年連続過去最多に

新潟県上越市内での昨年度(2013年度)の児童虐待の件数は前年度より3件32人増えて164件352人となり、4年連続過去最多を更新した。

写真はイメージ
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昨年8月に国の虐待対応の手引きが変更され、児童虐待が確認された場合は、兄弟姉妹も心理的虐待を受けているとして対応することになったこともあり、虐待の件数は全国的に増加傾向にある。

上越市の164件のうち、前年度からの継続件数が111件で67%を占め、虐待解消が困難な事例が多い。

年齢別では3歳以下が89人、4歳~就学前が47人、小学生が147人、中学生が51人、高校生などが18人となっており、小学生と乳幼児が大半を占めている。

虐待の内容では、最も多いのが食事を与えない、風呂に入れないなどのネグレクト(育児放棄)で全体の48%を占める。次いで身体的虐待で28%、心理的虐待が20%、性的虐待が0.1%となっている。

虐待者は、6割が実母で、実父が3割を占めている。

市内で確認された児童虐待の例として、次のような事例が報告されている。

1.ネグレクト

特別な支援が必要な中学生の母子家庭の母親が、交際相手の家に外泊し、夜間不在の日が多く、留守番に来ている祖母も中学生に適切な食事を与えてない

2.心理的虐待

夫からの暴力(ドメスティックバイオレンス)をきっかけに母子でアパート暮らしをはじめた母親が精神的に不安定で、気分によっては家事や育児ができなくなり、保育園児(4歳児)が攻撃的な行動をとるようになった