「最大限の安全対策を」上越市と妙高市が日米共同訓練で自衛隊に要望書

2014年2月下旬から3月中旬に新潟県上越市中郷区と妙高市にまたがる関山演習場などで実施する日米共同訓練について、上越市と妙高市は2013年12月9日、陸上自衛隊第12旅団(冨樫勝行旅団長)と同高田駐屯地(高岡久司令)宛てに、オスプレイが演習に参加する場合は最大限の安全対策を講じ、訓練内容を速やかに公表してほしいなどとする要望書を提出した。

坂口副群長に要望書を手渡す妙高市の市川副市長(右から2人目)
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同駐屯地を訪れたのは、上越市と妙高市、両市議会の代表計6人。妙高市の市川達孝副市長が代表し、第5施設群の坂口正秀副群長に要望書を手渡した。

要望は非公開で行われた。記者団に対し、妙高市の市川副市長は「詳細な計画が決まっていないので、具体的な計画を速やかに情報提供してほしいこと、オスプレイが参加することであれば、住民に不安のないよう、最大限の安全対策をしてほしいことを要望した」と話す。

要望書を受け取った坂口副群長は「駐屯地として実施できるところは、しっかり対応したい。12師旅団宛てのものは上級部隊に報告したい」と述べた。

同日は埼玉県の北関東防衛局(渡邉一浩局長)にも、同様の要望書を提出した。

関山演習場における日米共同訓練実施に対する要望

1)周辺住民の安全安心に支障が及ぶことのないよう、演習計画全般の詳細について事前に十分な時間を持って公表・説明するとともに、関係自治体との連携を密にすること。

2)演習に伴う隊員の異動や物資等の運搬時の車両通行については、より一層の交通安全対策を講ずるとともに、一般車両との混雑を防ぐよう移動の時間帯・交通整理等について配慮すること。

3)演習に伴う爆音・騒音対策について、夜間早朝演習は行わないなど、住民生活に配慮するとともに、参加隊員の規律やモラルの遵守について徹底を図り、周辺住民とのトラブルを起こさないこと。

4)当地域における冬期間の厳しい気象条件等を踏まえる中で、訓練計画の立案において入念な準備と万全の対策を講ずるとともに、訓練の実施段階においても住民等の安全確保を最優先に適切な対応がなされること。

5)オスプレイが演習に参加する場合は、最大限の安全対策を講じ、住民生活に影響を及ぼすことのないよう配慮するとともに、具体的な訓練内容等について、出来る限り速やかに公表・説明すること。

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