ママチャリで日本一周 埼玉県の高校生が上越入り

ママチャリ(近距離用の実用自転車)で47都道府県を巡る日本一周に挑戦している埼玉県長瀞町の高校生、代凌介(だい・りょうすけ)さん(19)が2013年8月29日、新潟県上越市から妙高市を通過し、長野県に向かった。雨の日を除いて1日100キロのペースで走り、来年1月にゴールする予定だ。

上越市の国道18号を走る代さん
日本一周1

代さんは埼玉県立の専門高校専攻科に在学中。世界最高峰の自転車ロードレース「ツール・ド・フランス」出場を目指して一時休学し、強化チームの一員となって練習に励んだ。しかし、今年6月の全日本選手権で納得できる成績が上げられず、夢を断ち切るため、原点に返ってママチャリでの日本一周の挑戦を決めたという。

7月20日に自宅を出発し、東日本大震災の被災地を通って北海道へ。苫小牧で自転車を置き、ヒッチハイクで道内を一周。苫小牧からフェリーで秋田に渡り、日本海側を南下し、8月27日に本県入りした。稲の収穫が近い頸城平野を走り、「こんな広大な田んぼは見たことがない」と驚く。

ほとんどがテントでの野宿。「見知らぬ人に泊めていただいたり、ジュースや食べ物を差し入れしてもらうことも。毎日が思い出になることばかり」と話す。テントが壊れたり、自転車がパンクしたこともあるが、大きなトラブルには見舞われていない。「体力には自信があるが、一番暑い時期は涼しい北海道だったし、これから冬に向けての旅が心配」と話していた。

29日は国道18号を走り、上越市、妙高市を経由して長野県に向かった。「変速ギアがないので、上り坂は大丈夫かな」と心配しながらも、快調に自転車を走らせていた。

自転車後部には「日本一周中」の文字が
日本一周2