上越市の高校で昨夏生徒自殺 第三者委設置へ

新潟県上越市内の県立高校に通っていた妙高市の男子生徒(当時17)が2012年の夏、教員の指導に抗議する内容の遺書を残して自殺したことが2013年5月1日までに明らかになった。遺族は原因究明のため県教育委員会に外部識者による第三者調査委員会の設置を求めており、県教委は「調査委員会を設置する方向で検討している」としている。

遺族によると、当時3年生だった生徒は昨年8月1日午前2時ごろ、自宅の自室で亡くなった状態で見つかった。遺書には、生徒同士のトラブルに対する、教員の指導に抗議する内容が含まれており、「何を言っても信じてもらえなかった」などと書かれていたという。生徒は所属していた部活動で昨年夏ごろに他の生徒とトラブルとなり、顧問の教員から指導を受けていた。亡くなった7月31日も再び指導を受けたという。

県教委によると、高校は生徒や教員から聞き取りを実施し、昨年9月に調査報告書をまとめて、その内容を遺族に伝えた。遺族は「遺書の内容と学校の主張がかけ離れている。報告書の内容は納得できないものだった」として今年3月、県教委に第三者調査委員会の設置を求めた。

また遺族は、生徒や友人らから事情を聞いた結果として、「体罰やいじめはなかった」としている。

県教委では「中立的な第三者を入れた調査委員会を設置する方向で検討している」としている。