上越市桑取小で閉校式典 138年の歴史に幕

2013年3月末で閉校する新潟県上越市立桑取小学校(竹内紀夫校長、9人)の閉校式典が3月24日、同校で行われた。児童や教職員のほか地域住民ら約240人が出席。校歌の合唱や、記念碑の除幕が行われ、出席者は明治初期から138年続いた学びやに別れを告げた。

桑取小で行われた閉校式典
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同校は1875年(明治8年)、有間川小学校付属土口校として開校。その後138年間に2千数百人もの卒業生を送り出した。だが近年は過疎化で児童が減少。谷浜小学校と統合する形で閉校することになった。

閉校式典で竹内校長は「桑取には、地域と自然とともに生きる心、家族と子供を大切する心、困難に打ち勝つ心の三つの心がある。この心と思い出を胸に羽ばたいてほしい」とあいさつ。全校児童9人は村山秀幸市長ら出席者が見守る中、ステージ上で、ハンドベルで校歌を演奏したほか、一人ひとりが「全校のみんなで遊んたこと。このつながりを大切にしたい」「いつも笑顔だった地域の皆さんに感謝」などと思い出を語った。また出席者全員で校歌を合唱した。

校歌を合唱する児童ら
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その後、敷地内に設置された閉校記念碑を児童や来賓が除幕。6年生の児童は「多くの人のおかげでこんなに立派な記念碑ができてうれしい。138年の歴史を閉じることになるけど、ここに桑取小学校があったことを忘れない」とあいさつした。

西吉尾の女性(76)は「母校の閉校は寂しい。校歌を歌った時は涙が出た」と話した。

桑取小の児童が4月から通う谷浜小は、新・谷浜小として4月8日に開校式を行う。上越市内ではこのほか柿崎区の黒川小が3月末で閉校する。