産業会館「不適切」答申で地域協に説明求める

新潟県上越市の高田区地域協議会が仮称・厚生産業会館の基本構想案を「不適当」と答申したことについて、市は2012年11月12日夜開かれた同協議会の会合で、理由の説明を求めた。会合では、会長ら三役に一任し理由の文言を整理することを決めたが、市の求める説明と同協議会のこの日の結論には大きな隔たりがあり、平行線のままだ。 答申では不適切とした理由として、各委員の意見を列記している。市は、その中に建設そのものを否定するものもあれば、条件付きで認めるものもあり、矛盾する内容が含まれているとして、説明を求めた。 会として集約した理由を求める市側に対し、委員からは「反対の理由は十人十色でまとめられない」という意見が多く、「矛盾はない。市長の理解力が不足しているのではないか」という意見も出た。 一方、「今回の基本構想案は不適当だが、建設自体には反対ではないという人もいる。このままでは高田区に会館はいらないということになるが、どうすれば高田区のためになるのかもう一度考えるべき」という提案もあったが、答申の結論が出ていることなどから一蹴された。 答申の文言の一部を三役で整理することでまとまったが、各委員の意見の列記はそのまま残される見通しで、会としての集約した理由を求める市側とのやり取りは平行線のままだ。 2012年11月12日夜、大手町の公民館高田地区館で開かれた高田区地域協議会の会合 20121113高田区地域協1 市は村山秀幸市長の公約である厚生産業会館を高田公園内に設置するという基本構想案を9月に同協議会に諮問。10月の同協議会の会合で20人の委員のうち16人が出席し、採決の結果、会長を除いて、賛成2人、反対13人という結果になった。 【関連記事】