盲目の女旅芸人、高田瞽女にちなんだ「高田瞽女(ごぜ)せんべい」がこのほど発売された。新潟県上越市の高田瞽女の文化を保存発信する会(市川信夫会長)がを企画し市内の菓子店が製造したもので、 同会は「菓子を通じて高田瞽女を市内外に広めるだけでなく、地元の業者にも関わってもらいまちの活性化に結びつけたい」としている。
同会では、瞽女が家々を回って唄を披露し金品や米などをもらう「門付け(かどづけ)」や弁財天に唄を奉納する行事「妙音講」の再現を見学するツアーなどを行なっており、高田を訪れる観光客から土産物を求める声が多く寄せられたことから今回、春から商品化を目指して準備を進めてきた。
高田瞽女せんべいは、栄喜堂(本町5)が製造。瓦型で材料には砂糖や小麦粉、卵のほかショウガも使用し、甘みの中にショウガの辛味をほのかに感じる。せんべいの表面に入れた焼き印は発同会で考案。瞽女が持つ三味線の「胴」と先端部の「竿」をイメージして高田瞽女の文字を入れた。
せんべいは3枚入りで120円。箱売りもしており24枚入りで1000円。箱の包装紙には市川会長が書いた題字のほか、市内在住のイラストレーター、ひぐちキミヨさんによる挿し絵が入っている。
同会の小川善司さんは「素朴な味で瞽女が歩いた農山村の雰囲気がよみがえる感じ。瞽女はもちろん高田文化が市内外に広まってまちの活性化につなげていきたい」と話している。
せんべいは、栄喜堂で取り扱っている。購入するには事前に連絡した方がいい。電話番号は025-523-5391。