新潟県上越市中ノ俣の中ノ俣牧場の閉牧式が2012年7月7日、牧場近くの岩屋不動尊で行われた。高齢化により同地区で畜産を営む人が減ったことなどから、牧場は1931年の開牧から81年の歴史に幕を閉じ、中ノ俣畜産組合はこの日を持って解散した。
同組合の栗崎恵安組合長(73)によると、中ノ俣牧場は1931年7月に開牧した当時、59人の組合員でスタートした。約10haの牧場には毎年、5~10月に牛が放牧されていた。時代の流れとともに一人の畜産農家が複数の牛を飼うことで収入増加を図る多頭飼育が進んだ。ピークは昭和の終わりから平成のはじめごろで、約50人の組合員で最大150頭の牛を飼育していたという。しかし近年は高齢化などで組合員が減少し、昨年度には組合員5人、牛3頭になった。
閉牧式には組合員のほか農協や市関係者など約20人が出席し雨の中、神事が行われた。栗崎組合長は「長年やってきたのでさみしいが、仕方がない」と話していた。
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