残雪で上越地域の早春イベント続々中止に

20年ぶりの大雪の影響で、新潟県上越地域で2012年の早春に行われる予定だったイベントに影響が出ている。

「大かやば焼」が中止

妙高市池の平温泉周辺で5月5日に予定されていた艸原祭のメーン行事「大かやば焼」が中止になった。元々は屋根に使うカヤの野焼きから始まった行事で、池の平温泉スキー場のゲレンデ約60haのカヤに火を着けて「艸」の火文字が山麓を染めるのに合わせ、花火を打ち上げていた。ミズバショウの名所いもり池から眺める光景は幻想的で、早春の観光イベントとして多くの観光客を集めていた。

しかし、残雪が2m以上あり、同スキー場がゴールデンウイークに営業することになったため、市観光協会などでつくる実行委員会がかやば焼の中止を決めた。花火の打ち上げや、ほかのイベントは実施する。昨年は東日本大震災の影響で行事全体が中止された。

まだ残雪が多い妙高市の経塚山公園
経塚山_w

経塚山さくらまつりが中止

妙高市小出雲の経塚山公園で毎年行われている「経塚山さくらまつり」は、残雪の影響などを総合的に判断し、同実行委員会は今年は花見イベントやライトアップを行わないことを決めた。4月下旬~5月上旬にぼんぼりと灯籠の設置のみ行う。

経塚山では公園に通じる道路の両側には雪の壁が残っており、公園内の広場にも20cm前後の残雪がある。昨年は東日本大震災の影響でイベントを自粛した。

縄文さくらまつりが中止

4月29日に上越市中郷区の泉縄文公園で開かれる予定だった「縄文さくらまつり」(中郷区まちづくり振興会主催)が中止になった。昨年も積雪が多く、会場を区総合体育館に変更して行ったが、今年は同体育館付近も除雪が間に合わなかった。中止は初めて。また、松ケ峰の妙高サンシャインランド周辺にある約1000本の桜並木のライトアップも、雪が多いため中止の見込み。