南隣に大規模な地滑り跡 専門家の調査で判明

新潟県上越市板倉区国川で発生した地滑りで、日本地すべり学会新潟支部が2012年3月27日、現地を調査した。今回地滑りが起きた場所は地滑り防止区域に指定されていなかったが、隣接地では過去に大規模な地滑りが起きていたことが分かった。

専門家による調査が行われた
調査

発生時期は不明だが、今回の場所の南隣で、今回の約10倍の規模の地滑りが起きていたという。同支部が今回の調査に合わせて1985年の地図を調べたところ、過去の地滑りによる崩落でできたとみられる崖があった。崖はその後、民間の業者による砂利採取でなくなり、現在その痕跡は確認できない。

同支部は、地滑り発生場所の周辺は水のたまりやすい地形になるといい、雪解け水が原因とみられる今回の地滑りと関連しているとみている。

調査結果を聞いた県妙高砂防事務所の小泉良彦所長は「私たちも今日、地図を見て知った。周辺付近に過去にクラック(ひび割れ)などが発見されておらず、地滑り発生も報告されていないので指定していなかった」と話した。