新潟県の上越市と妙高市を管轄する上越地域消防事務組合は2011年11月25日、上越市下門前のリージョンプラザ上越で有毒ガスの発生を想定した訓練を実施した。不特定多数の出入りする大規模な施設を使った特殊訓練は今回が初めて。化学防護服や除染用のテントなどものものしい装備での訓練が行われた。
=訓練の様子の動画=3分15秒
上越消防ではこれまで、消防本部や屋外で化学テロや化学災害の特殊訓練を実施してきたが、今回は訓練を実地で検証しようと、不特定多数の人が利用するリージョンプラザで行った。上越南消防署と高士分遣所の隊員約40人と車両12台が参加した。
訓練は、有毒なガスが館内で発生し、複数の利用者や職員が倒れているという想定で行われた。建物の風上に当たる場所に現場本部が設けて、利用者に避難を呼び掛けた。化学防護服を着用した隊員が2班に別れて、有毒ガスの検出と負傷者の救助を行った。運びだされた負傷者はエアーテントに入れられ、温水シャワーで除染された後、応急救護テントで重症度を判断して治療の優先順位を決めるトリアージが行われた。