陸上自衛隊高田駐屯地の連隊長が自殺

2011年10月19日午前8時ごろ、新潟県上越市南城町3の陸上自衛隊高田駐屯地の隊員宿舎内で陸上自衛隊東部方面隊第12旅団第2普通科連隊長の大橋秋則・一等陸佐(52)が首をつって死んでいるのを、男性自衛官が発見し、警察に110番通報した。上越署では大橋連隊長の部屋に遺書があることから、自殺とみて調べている。

上越署によると、男性自衛官は、大橋連隊長が出勤していないことを不審に思い、部屋を訪れたところ、首を吊った大橋連隊長を発見。近くには遺書もあった。検視の結果、同署は死亡推定時刻を同日午前6時30分ごろとみている。

陸上自衛隊によると、第2普通科連隊が所属する第12旅団は群馬、栃木、長野、新潟4県の防衛と警備を担当している。同連隊は約600人の隊員がおり、高田駐屯地に配置されている。大橋連隊長は2010年8月、同駐屯地に着任。

第2普通科連隊は3月の東日本大震災発生後、約3か月半にわたって福島県の太平洋側で行方不明者の捜索や、救援物資の輸送などを担当した。大橋連隊長は7月13日、被災地の惨状や、原発事故による放射線を気にしながらの作業の様子などを、腰塚浩貴同駐屯地司令とともに会見で説明したばかりだった(関連記事参照)。

第12旅団司令部(群馬・相馬原駐屯地)では大橋連隊長について「被災地での活動後も、亡くなる直前も特に変わったところは見られなかった」としている。第12旅団の塩崎敏譽・旅団長は「隊員が死亡したことについて誠に遺憾。ご遺族に心から哀悼の意を表します。事後、原因を究明して参りたい」とのコメントを発表した。

7月13日の会見での大橋連隊長(左)と腰塚浩貴司令
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